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2010年2月20日 (土)

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

実は、前記事で紹介した著作を読むきっかけになったのが本書である。
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http://10chan-kokoro.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-86b5.html

(492)それでも、日本人は「戦争」を選んだ

帰宅途中の乗り継ぎ駅で途中下車して、平積みになっていた本本書を手に取った。

栄光学園高等学校の歴史研究部の生徒に行った全5回の講義が元になって編まれた著作である。

36頁
 戦争と社会契約
 新しい憲法、社会契約がが必要とされる歴史条件の一つは、「総力戦」という大変なものを戦うために国家目標を掲げなければならないということです。このとき、”by the people”「国民によって」という言葉が必要になる。総力戦(total war)の一番単純な定義は、前線と銃後の区別がなくなることです。また、青年男子の人口と動員された兵士の人口が限りなく一致していゆく戦争でもあります。

40頁
 戦争の相手国の憲法を変える
 戦争のもたらす、いま一つの根源的な作用という問題は、フランスの思想家・ルソーが考え抜いた問題でした。ルソーの論文は日本語訳がなかったこともあって、私はつい最近まで知らなかったのです。東大法学部の長谷部恭男先生という憲法学者の本『憲法とは何か』(岩波新書)を読んで、まさに目から鱗が落ちるというほどの驚きと面白さを味わいました。長谷部先生は、この本の中で、ルソーの「戦争および戦争状態論」という論文に注目して、こういっています。戦争は国家と国家の関係において、主権や社会契約に対する攻撃、つまり、敵対する国家の憲法に対する攻撃、というかたちをとるのだと。

106頁
 シュタインは、日本が取るべき道に関して、いくつかのヒントをくれました。議論の前提として、シュタインは、まず、主権の及ぶ国土の範囲を「主権線」といい、次に、その国土の存亡に関係する外国の状態を「利益線」と呼ぶことを教えてくれました。そうなると、朝鮮を中立に置くことが日本の利益線となる、こう教えるのです。

207頁
 1919(大正8)年以降にワラワラと出てくる、改造団体といわれた団体の典型的な主張を集めたものです。
①普通選挙、②身分的差別の撤廃、③官僚外交の打破、④民本的政治組織の樹立、⑤労働組合の公認、⑥国民生活の保障、⑦税制の社会的改革、⑧形式教育の解散、⑨新領土・朝鮮、台湾、南洋諸島統治の刷新、⑩宮内省の粛清、⑪既成政党の改造

Amazonのカスタマーレビューも多数寄せられており、評価も高い。

本書を読んで以降、本書で引用されている著作に当たってみたくなったという10chanの感想からして、刺激的な良書であることは間違いなかろう。

著者は1960年生まれ、桜蔭学園OGで、ご主人の松岡洋右氏のファン? とのこと。

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2010年2月19日 (金)

日本軍のインテリジェンス

管理人の別ブログでちょっと紹介済みm(__)m
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http://blog.m3.com/tenchanoffice/20100207/2

(491)日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか (講談社選書メチエ)

インテリジェンス・・・情報、情報活動、分析・加工された情報

インフォメーション・・・生情報、データ

インテリジェンス・サイクル・・・リクワイアメント(情報要求)→インテリジェンス・サイド(カスタマーからの要求に合わせ、インフォメーションを収集・分析し、インテリジェンスを生産)→インテリジェンス(情報)の配布→カスタマー(情報利用者)(政策・作戦サイド)/決定・行動するための情報が必要→リクワイアメント・・・

人的情報(ヒューミント)・・・情報関係者が聞き込みや情報提供者を利用して集める情報

通信情報(シギント)・・・相手の通信を傍受して収集される情報

画像情報(イミント)・・・航空機や偵察衛星などによって集められる情報

公開情報(オシント)・・・新聞やインターネットなど公開されている情報

テレメトリー情報(テリント)・・・通信傍受以外の電波信号から得られる情報

電子情報(エリント)

216頁~217頁

 われわれが戦前の日本から学べる教訓は少なくない。現在の日本のインテリジェンスのために重要なことは、各組織のセクショナリズムの緩和と情報部の立場強化、そして収集した情報の集約・共有である。また政策サイドは情報サイドを尊重し、インテリジェンス・サイクルを機能させるために、つねに情報サイドに対して情報のリクワイアメントと出し続けることである。恐らく、政策と情報の間の緊張感が保たれることによって、このような仕組みは徐々にではあるが、着実に進歩していくであろう。そしてこのような仕組みが整った時に、初めて本格的な対外情報組織が機能する条件が整うのではなかろうか。

”健康情報学”にとって、有益な視点を提供している著作である。

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